埜田杳 『些末なおもいで』
些末なおもいで 些末なおもいで
埜田 杳 (2006/12)
角川書店
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★★★★☆
回想で描かれる一瞬の青春。
奇病に冒された友人との日々。
「私はこれから先何度も、おまえを想って泣くだろう。
自分を想って泣くだろう。
しかし私は、生きていくのだ。いつか自分が死ぬまで。」(P143)
ああ。なんだか良いですな。
哀しい別離があったとて、人は日々生きて、
そして忘れていくでしょう。
思い出だけを胸にしまって。もしかしたら心の奥底にしまいこんで。
病に冒された友人といってもお涙頂戴の物語ではなくて、
病気の進行の仕方や、その病気そのものの設定が独特。
作者の頭の中でその病にかかった人の絵だかイメージだかが
明確にあったんだと思う。
んでもってそのイメージはかなり美しかったんじゃないかしら。
若い作者さんだなぁと思わせる点がなきにしもあらずなのですが
なかなかに読める物語でした。
【2006/12/07 20:28 】 | 日文 | コメント(0) | トラックバック(0) | page top↑
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