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浅田次郎 『月島慕情』

月島慕情 月島慕情
浅田 次郎 (2007/03)
文藝春秋
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★★★★☆
7つの短編集。
浅田次郎の芸の細かさを再確認したような。
やっぱり良いなぁとしみじみ。
・月島慕情
身請けされることが決まった生駒太夫。
30の坂を越え、これが最後のチャンスだった。
相手の時次郎はいなせな良い男で・・・。
太夫の懐の深さ、女っぷりの良さ。
決められた覚悟の重さがじーんときます。
・供物
女と暴力に耐えかねて20年前に別れた夫。
その夫の死を知らされた初江。
今の夫に送り出され葬式に出かけるが。
過去との決別、でも忘れえぬ思い出。
・雪鰻
ある雪の夜。北海道の自衛隊駐屯では
師団長が鰻を土産に帰って来ていた。
彼は好物の鰻を食えないという。
その理由とはー。
「人間にとって、一等大切なものはまさか命ではないぞ」(P116)
この言葉が重くて重くて。
戦中の酷い状況の中でも男としての矜持を手放さなかった
人々の姿に目頭が熱くなります。
・冬の星座
「弔いのかたちは死者の人品を語るという。
その人生を、ではなく、品性を、である」(P167)
祖母のお通夜に学生を伴って行く事になった雅子。
お香番をしてる間に偲ばれる故人の人柄の良さ。
これも泣けてしまいます。
最後の最後まで誰かの役に立とうとした姿。
見習わなくちゃ。
・シューシャインボーイ
はて。シューシャインボーイてなんぞやと
思ってたんですが、読んでるうちに分かりました。
昔はそんな風に言ったのかと。
リストラ対象者を選ぶ仕事を終え、銀行から
早期退職した塚田の今の仕事はお抱え運転手だ。
彼のボスとその恩人とのつながりがまた
泣かせるのですよ。
最後の手紙とかもう反則かと思える位泣けてしまって。
どの話も良いのでぜひ読んでいただきたいですな。

テーマ : オススメの本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

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本と、映画と、紅茶と、チョコレートが好きです。最近は落語に夢中です。
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